Labor Shortage Success

人材不足の中で採用に成功するには

最近お会いするCEOの方々は例外なく、社内に埋まっていない重要な役職があると嘆いていらっしゃいます。その理由は優秀な候補者が足りない、というもの。人材不足が叫ばれる今、どのようにすれば才能のある人材をうまく確保できるのでしょうか。私が考えるもっとも効果的な方法は、以下の通りです。

1. 変わり者を雇用すること。1年で大学を中退し、モロッコに行ってフランス語とアラブ語を学び、ペルシャ絨毯を専門とする貿易会社を設立して何年も経営したけれども、不況のために破産寸前となってその会社も畳んでしまった20代半ばの男性がいたとします。あなたならこのような人を雇いますか。実はこれは私が有名なフランス企業日本支社の人事部長に投げかけた質問なのですが、彼の答えはこのようなものでした。「この男性は履歴書審査の時点でまず振り落とされてしまうだろうし、社の殆どの雇用担当者も多分即座にダメと言うでしょうね。」この会社のCEOは、外国語ができ、イニシアチブや行動を大胆に取れ、起業家精神に満ちたスタッフが足りないことをいつも嘆き、そして彼は、企業文化にそれらを取り入れることを、明確な重要事項として掲げていたにも関わらず、です。実際の経験が、一般に理解されている型にはまることなど、滅多にありません。あなたの会社でも、単に普通ではないという理由で雇用を拒否してしまった優秀な人材がいませんか。

2. 平凡な人材を解雇すること。 できる人の周りには、いつでもできる人が集まるものです。あるヨーロッパ企業で何億ユーロという額の責任を持つ営業担当の日本人の部長の話ですが、彼女はこの役職に就くなり、彼女のスタッフの3/4に当たる人員を解雇しました。彼らの業績が芳しくない、というのがその理由です。この解雇のニュースが広まるや否や、社の他の部門にいた士気の高い優秀な社員たちが、彼女の下で働きたいと申し出てきました。人事部長を含む他部門の部長たちが人材不足を嘆く中、彼女は残りの空いていたポジションのための人材を捜すことも問題なく行いました。

3. 給料体系の撤廃。 平凡さを目標としているのなら、業界で大体このくらい、と考えられている額以上の給料を払う必要はありません。しかしそれがあなたの会社の望んでいることでしょうか。何億ユーロの収入の責任を負わされているある有名なヨーロッパ企業の営業部長は、価格設定マネージャーの役に付ける人材を見つける必要性を強く感じていました。優秀な人材であれば、何億という利益を簡単にもたらしてくれるようなポジションですが、そのような人はそう簡単に見つかるものではありません。そのような中、彼はパーフェクトな人材を見つけることができました。ただ、彼が要求した給料は、業界で平均と考えられていた額の2倍だったのです。財務部は平均額の二割増以上の給料を出すことは拒みましたし、人事部はというと、例え二割であっても会社の給料体系以上であること、そしてそのことが他の社員に知られてしまえば、フェアでないと思われてしまうことを大変気にしていました。営業部長はそこをなんとかして欲しいと働きかけ続けたのですが、そのようなことをしている間に、この人材は競合会社にとっととさらわれてしまいました。

あなたの会社では、収入を大きく伸ばすことより、それを大きく下回る額のコストを削減することを重要視したりしていませんか。確信が持てないのであれば、見直しをはかるべきです。 Click To Tweet

4. 価値を上げること。 ビジネスを成長させる方法は二つあります。一つ目は今までやってきたことの量を増やすこと。普通それを行うには、見合っただけのリソース(人材など)を増やす必要が出てきます。二つ目のやり方は、やっていることの価値を上げることです。そうすると、人材を含めるリソースから得られるもののレベルを上げることが可能になってきます。あるヨーロッパの製造会社の日本支社では、小売業ネットワークに販売を行うことで大きな成功を収めていました。しかしその市場はかなりバラついており、多くの営業スタッフが多くの小口顧客を担当しなければなりませんでしたし、顧客の多くは高級商品よりディスカウントされた商品の方を好んで購入していました。ですので商品の値段を下げなければならないというプレッシャーが常に存在し、配達も非常に大変でした。そのような中、この会社はその製品を一箇所からまとめ買いしたいという大きな製造業のいくつかと契約を結びました。この新しいビジネスの方はより利益が高く、その上営業能力の高いスタッフに担当させれば、今までのスタッフの10分の1の数のスタッフだけで回すことができました。この会社は多分この先、小売業ビジネスを縮小し、できる社員を新しい方のビジネスの担当にさせることで、成長を図ることでしょう。

5. 社員からの紹介を求めること。 アメリカのテクノロジー企業のCEOは、中間マネージャー職の人材を捜すのに苦労していましたが、やっと東京の人材会社の紹介で、素晴らしい人を雇うことができました。このマネージャーの出勤初日、CEOは、オフィスのフロアの多くのマネージャー達が、彼が旧知の友達であるかのように、お祝いの言葉をかけ、ハイタッチをしている人さえもいることに気付きました。実はこのマネージャー達は、業界内で以前から彼を知っていたというのです。つまり会社の社員達の多くはすでにこの新しいマネージャーのことを前から知っていたというのに、CEOは、彼を紹介してくれた人材会社にコミッションを払わなければならない状況となったのでした。その日、CEOはすべての社員に、知り合いの優秀な人材3名の名前を提出するよう、求めました。彼らが仕事を探しているかどうかに関わらずです。

市場の状況に関わらず、人材の雇用に成功したことがありますか。どのようなことを行なって成功したのか、是非お聞かせください。