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「ニュー・ノーマル」は自分で創り出せ

いわゆる「ニュー・ノーマル」とは自分で造り出すものであり、予想するものではない。あなたもビジネスのリーダーの立場にいるのであれば、自分の「ニュー・ノーマル」がどのようなものであるべきなのか決断すべきである。

ビジネスリーダーであれば、自分の「ニュー・ノーマル」がどのようなものであるべきなのか、自分で決断すべきである。 Click To Tweet

以下、私の目から見てニュー・ノーマルに含まれるべきと思われる3つのことを挙げてみた。

1. リモートワーク

今回多くの会社員たちが在宅勤務を経験し、その良さに気付く事となった。勤務時間に縛られる事なく自分に合った時間に仕事ができる便利さは勿論の事、家で仕事をする方が生産性が上がることを実感している人々も多い。

あるCEOなどは、在宅勤務による生産性の向上があまりにも顕著なため、この先もずっと希望者にはリモートワークを続けてもらえるようにする予定だと話してくれた。

別のCEOの会社では、営業スタッフが顧客と直接会えないために電話やビデオなどによるミーティングに切り替えざるを得なかったのだが、顧客はそのことを喜んでいるのだそうだ。顧客にとっても時間の都合がつけやすくなったのが理由らしい。営業スタッフも客先に足を運ぶ時間が必要なくなったので、1日に話し合いのできる顧客の数が随分増えたと言う。このCEOは現在のパンデミックが過ぎ去ってからもリモートワークをサポートできるよう、会社のオフィスを主に会議室とホットデスクから成るスペースにデザインし直すことを考えているそうだ。

あなたの会社でも、リモートワークを長期的に取り入れればビジネス成長に繋がる可能性があるのでは、という目で見て頂きたい。

2. イノベーション

イノベーションとは習慣である。故に、今社員がイノベーションに取り組まざるを得ないような状況になっているのであれば、パンデミックが過ぎ去っても、彼らのイノベーションに対する姿勢は続くであろう。

小売店チェーンを展開する企業のCEOは、以前オンラインでの販売を積極的にプッシュしていたのだが、当時社員はそれに乗り気ではなく、なかなか進まない状態であった。ところがパンデミックが発生し店への来客数が激減したせいで、オンライン販売プロジェクトが見直される事となり、マネージャーやスタッフがそれに力を注ぐに伴い、活気も戻ってきたそうだ。

また別の会社では、流通業者を通さず顧客に直接販売するというCEOの推奨するビジネスモデルが、社員の反対にあっていた。しかしこのパンデミックによって大きな取引先であった流通業者が倒産に追い込まれてしまい、結果、社員達はこの直接販売プロジェクトを見直してから熱意を持って取り組むようになったという。

ビジネスリーダーであれば、このパンデミックがイノベーションを会社全体の習慣とするチャンスだと捉えて欲しい。以前は社員にとって受け入れ難いと思われていたものが、今ならば良いアイディアだと見られるかもしれない。イノベーションを習慣化すれば、パンデミックが集結してからも、会社に大きなプラスとなるであろう。

3. 起業家精神

危機の際には必ずチャンスも生まれる。

このパンデミックによって大勢が職を失い、この先も倒産や会社規模の縮小によりさらに多くの人々が無職となるであろう。それでも皆食べていかねばならない訳で、新しい職を探すのもその方法ではあるが、もっと良いのは自分で起業する事だと思う。

起業家となるのは失業者だけとは限らない。特に経済危機が起こると、それまでパーフェクトと思われる職に就いていた人々が会社を辞めて起業するのはよくある事だ。楽天市場のCEO三木谷浩史氏やDeNAの南場智子氏はその良い例である。

特にビジネスリーダーは、パンデミックによって生み出されたチャンスを掴むのに最適の立場にいると言えよう。ゼロから始めなければならない起業家よりずっとやり易い筈だ。もしあなたが目の前のチャンスに飛びつかなければ、それが他の誰かに渡ってしまうということは覚えておいて頂きたい。

なので、躊躇してはならない。この先の世界はどのようになるのだろう、などと考えながら時間を無駄にすることなどもってのほかである。自分が描くニュー・ノーマルを作り上げ、自分のものとするべきだ。

自分のための時間を確保すること

現在の危機を乗り越える方法はイノベーションのみである、と最近のビデオでも述べさせて頂きました。ではイノベーションを生み出すにはまずどうすれば良いのか。そこで大切なのが、仕事以外のことにもちゃんと時間を使うことです。

このビデオでは、私が個人的にどのようにして自分のための時間を確保しているかをシェアさせて頂きました。

あなたの顧客がどうやってこの危機を乗り越えられるかを考えること

現在の危機を乗り越えるためには、どうやって自分のビジネスが生き延びられるか、というよりも、どうずれば顧客のビジネスが生き残れるか、ということに焦点を当てることが大切です。また、危機を乗り越えるための唯一の方法はイノベーションであると、私は考えています。

その理由、方法については、こちらのビデオをご覧ください。

すぐに全力で取り組むこと

現在の危機の中、ビジネスを前進させるのに有効な方法はイノベーションのみです。立ち止まっていても何も良いことはありません。いずれ危機が過ぎ去った時すぐにビジネスを成功に導くことができるのは、大胆なイノベーターなのです。

先日東京で開催させて頂いたCEO座談会で、あるCEOは彼のビジネスの小売店で取り入れている方法をシェアしてくれました。店内に隔離されたスペースを設けて顧客と営業担当者が一対一で話せるようにし、次の顧客と入れ替わる際には、しっかりスペースの消毒も行うのだそうです。これを聞いた他のCEOの方々も、業種は異なっていても、このアイディアを自分のビジネスに取り入れることができると感じたようです。

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生き残るためだけではなく、繁栄するためにすべき9つのこと

先週のことですが、私はビジネスリーダーが集まって経験、考え、アドバイスをシェアしあうためのCEO座談会を、東京で設けさせていただきました。そこで話し合われた事をもとに、ビジネスを率いる方々のための9つの事項を以下に書き出しました。これらは、現在の危機の中を生き残るだけでなく、さらに前進し繁栄したいと考えているリーダーの方々であれば必ず実行しなくてはならない事だと思います。

  1. 社員個人個人の安全をまず考えること。個人のリスクを理解する事は、ビジネスリスクを理解することよりずっと重要です。私の知り合いであるある駐在員マネージャーの場合は、もし自分が病気になったらどうすれば良いか、英語で利用できる医療サービスは受けられるのか、もし自分と夫が同時に病気になってしまったら子供の世話はどうすれば良いのか、といった不安に苛まれていました。まずは社員の心配事や不安から取り掛かって下さい。そうすれば、彼らもビジネスのニーズに関する手助けができるようになるのです。あなたの下で働くマネージャーの皆さんも部下に対して同様に対応するよう、徹底させて下さい。
  2. 顧客にとって価値のあるものを生み出すことに焦点を当てること。そうするために今までのやり方を変える必要があったとしても。危機イコール収入の減少、という考えは正しくありません。大切なのは、価値を生み出す方法を考える際に創造的、かつ敏感であることです。目標を達成するために同じ事をより多くやるだけでは足りません。今回の危機の最中でも、収入を維持、あるいは増加させたビジネスもあります。その中には贅沢品や必需品とはみなされないような商品を扱っているビジネスも含まれているのです。商品やサービスのカテゴリに対する需要が変化したり、商品を必要とするチャンネルがシフトしたというだけなのです。
  3. 販売の方法を変えて顧客の個人的リスクに対応すること。ある会社では、店舗の中に隔離されたポップアップ・ストアの概念を取り入れ、一度に顧客一人だけに対応し、次の顧客が入る前には消毒されるようなスペースを提供しています。小売業以外のビジネスのCEOの方々も、同様のコンセプトを取り入れることができるとおっしゃっていました。あなたのビジネスでも可能かもしれませんね。
  4. 顧客からの問い合わせを待つのではなく、企業側から顧客に連絡を取ること。あるCEOの企業では、小売店に来る顧客の数は減ったものの、購買率は上昇したのだそうです。この企業の商品は決して安いものではないというのに。今のような状況でも人々は物を必要とし、欲しがっています。あなたが提供する商品が本当に大好きな人々は買い続けるでしょう。しかし、彼らが買いに来てくれるのをただ待つのではなく、積極的に自分からコミュニケーションをし、彼らの需要に応えてあげるべきです。
  5. できる限り顧客にオンラインでの購入を勧めること。オンラインセールスを行なっている企業のCEOの方々は皆さん、オンラインセールスからの収入が上昇したと言っていました。(それが別チャンネルからの減収を埋めるだけの額かどうかは別ですが。)オンラインセールス、あるいは別のタイプのリモートチャンネルを既に持っている企業は、それが顧客対象であろうとビジネス対象であろうと、どんどん顧客にオンラインでの購入を勧めるべきです。顧客の中には、既に自然にリモートチャンネルに移行している人々がいます。今がチャンスなのです。あなたの会社も必要に応じてインフラの改善を行い、現状に対応して下さい。
  6. 特に良いと思われるオプションが存在しない時は尚更、迅速な決断を行うこと。東京オリンピックの延期など誰も望んでいませんでしたが、人々を不安に陥れたのは、延期そのものではなくその決断がなかなかされなかったことでした。延期というのは受け入れ難い決断ではありますが、一旦それがなされると、ビジネスもそれに基づいた予定を立てることができます。あなたのビジネスにおいてもたとえ受け入れ難いようなオプションしかない場合でも、あなたが決断を行えば、社員にもある程度先が見えてくるのです。マネージャーも自分の部下に対して同様に対応するよう、徹底させましょう。受け入れ難いオプションしかない時になかなか決断を下さないでいると、社員は余計不安になるばかりですから、そんな中でもしっかり決断を下す方が、ずっと良いのです。
  7. 会社の能力向上を図るのは今。社員の気が散っておらず毎日の仕事のやり方のオプションが少なくなっている今こそ、ビジネスと企業の能力の向上に取り掛かる最良のチャンスです。危機状況ほど柔軟性を生み出せる時はありません。マネージャーもスタッフも、在宅勤務をしながら協力するやり方を学ばなざるを得なくなっています。特にマネージャーは、オフィスで常にスタッフを監視できなくなった今、社員に結果を出す責任を負わせる方法を考えねばなりません。スタッフは上司からの指令や承認なしに、自分で考えイニシアチブをとる事を学ばなければいけなくなりましたし、また人事が世話をしてくれるトレーニングを受ける事なく、自分から新しいスキルを学ぶ必要が出てきました。在宅勤務の人々の殆どにとっては、フレックス制が現実のもととなりました。フレックス制と在宅勤務をうまく取り入れ、維持することができれば、この危機が過ぎ去ってもワーク・ライフ・バランスや生産性の向上が期待できます。危機の真っ只中でも繁栄するのに必要な能力は、問題のない状況において繁栄することと同様に重要です。今という時を無駄にしないで下さい。
  8. リーダーシップ権限を行使し、空白を埋めること。政府は意図的なアクションを取ること、或いはそれを取らないことで、国の環境を作り上げます。しかしあなたのビジネスにおいて環境を作り上げるのは、政府ではなくあなたです。政府からの指示や説明を待つのではなく、あなたのリーダーシップ権限を行使して下さい。海外にある本社からの指示に関しても同じことが言えます。外界で何が起こっていようとも、あなたの会社の環境をコントロールするのはあなたなのです。
  9. 生き残るだけでなく、繁栄に導くこと。現在の危機のせいでビジネスは必ず衰退し、ダメージを最小限に食い止めるために守りの体勢に入ることしかできない、というのは間違いです。かなり酷い不況の最中でも、成功するビジネスは必ずあるのです。大切なのはどのようにして素晴らしい価値を生み出せるかということに焦点を当てることです。いずれまた普通と思われる状況に戻るでしょうし、その日は一般に考えられているより早く訪れると思います。もしその「普通」が以前の普通と同じ物ではないとしても。