社員に企業家精神を持ってもらうには

私のクライアントであるCEOの方は、社の役員達に「ビジネスにはもっと起業家のようなアプローチをして欲しい」と要望しています。このようなことは他の会社でも見られるようになりました。

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CSRは贖宥状とはならない

ビジネスリーダー達が、企業の社会的責任を果たすことで、倫理的に問題があるのではないかと考えられるようなビジネスの埋め合わせをしようとするのを目にすると、不安にさせられます。

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一番ビジネスを左右するのは、バリューよりも指針である

ある企業ではイノベーションをそのバリュー(共通価値観)として掲げ、社員にもいつもイノベーションと書いたものが目につくようにしてはありますが、実際には、R&Dのスタッフも含め、誰かがイノベーションを生み出す姿が見られる事は滅多にありません。
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Empathy Trumps Projection

投影ではなく共感をすること

投影と共感は別物ですが、混同されることが良くあります。共感とは、人がどのように考えているかを理解する能力ですが、投影とは他人も自分と同じような見方をしていると仮定してしまうことです。共感しようとしている時に間違って投影の方をすることは避けるよう、気をつけなければなりません。 Continue reading

離職率を上げること

現在、多くの企業は必要とする優れた人材を見つけるのに苦労しており、それ故に有能であろうがなかろうが、現社員をキープしなければならない、という状況に陥っています。つまり社員が減るような状況を避けたり、少なくともその数を最低に抑えようと努力しているわけですが、本当に企業のために最良と言えるのは、人員を削減することなのです。大切なのは、能力のある社員を維持することだけです。

先日、日本にある有名なグローバル企業内の大規模なビジネスユニットの責任者である方から聞いたのですが、彼は自社の人員の減り方が業界平均より高いにも関わらず、特にそのことを気にしてないとおっしゃっていました。

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When Risk Aversion Personal

個人的な理由からのリスク回避

リスクを回避しようとすることそのものには、何も問題はありません。

しかしそれが適度と思われる程度のビジネスリスクの回避、となると話は違います。ビジネスリーダーが自分の部下達が必要以上にリスクを回避しようとすると嘆くことがありますが、実はその根にある懸念は、個人的な理由に基づいていることがしばしばあるのです。 Continue reading

優秀な人材のみ雇用すること

企業においては、本当に優秀な人材のみを雇用、確保することが大切です。

雇用そのものはビジネスの目標ではありません。大事なのは最高の人材を雇用することであり、それは現在日本で見られるような人手不足の状況でも同じことです。 Continue reading

日本問題研究家にはなるべからず

日本の特異さを考えすぎることは実際良くあることで、あなたの将来、キャリアにも影響を及ぼしてしまう可能性もあります。本社の役員たちに日本のユニークさを説明することはお勧めしません。それはディナーパーティーや学生たちとの会話、友人との戦争の思い出話などにはうってつけかもしれませんが、本社役員たちが個人的に日本問題研究に興味がある場合を除き、専門家が扱うべきことです。一般の役員であれば、そのような会話にイラつきを感じ、退屈なものと感じると思います。

あなたが一所懸命に本社役員たちに日本を説明すればするほど、彼らは耳を傾ける気をなくしていくでしょう。いくら重要だったり、正当なことを言っても、日本でビジネスをする価値があるのか、疑問に感じ始めるかもしれません。例えばこれが中国であれば、全てがもっとシンプルであり、問題も理解しやすく、それを解決する努力も早く報われることが多いですから。

では、日本についての知識が殆どなく、経験も全くないような本社役員たちに、日本のことを説得力を持って説明するには、どうすればよいのでしょうか。説明をしなければよいのです。

私の知っているヨーロッパに本社をおく会社の日本のCEOも、本社の役員達に日本について説明することの難しさを話してくれました。特に、ほかの国であれば問題のないようなことが、なぜ日本ではできないのか、と言った内容です。だいたい本社役員達は懐疑的になり、全然理解してくれません。日本特有の問題についての会話はうまくいかない、というのが普通なのです。

このCEOも、日本の営業スタッフがいかに保守的でリスクを恐るかを説明しようとしました。つまり営業スタッフは新しいビジネスを追い求めるより、オーダーが入ってくるのを待つ方を好むということです。彼らは新しいことを実践するのが遅く、ビジネス改善のためのアイディアを提案することは滅多になく、上司からの指示を待つのが普通なのです。

でも本当にそうでしょうか。そんなことを言えば、海外の役員達は呆れた顔をするでしょう。

どのような問題を解決しようとする場合でも、まず原因を特定しなくてはなりません。私は以前にも書きましたが、どのような問題であっても、「日本だから」ということが理由であることは決してありません。その理由はそれとは異なり、また、対処できる問題であることが多いのです。

もし上記のCEOが自分の直面している問題の原因に注意を向けていたならば、それに関する話し合いもより前向きなものとなった可能性が高いと思われます。例えばこのような会話になったのではないでしょうか。

スタッフと話していてわかったのですが、私の前任者は、経営とリーダーシップに関して私とはまるで異なるアプローチをしていたようです。彼は独裁的な傾向があったそうです。彼が命令することには、部下は必ず従うのが当たり前とされていたといいます。 シニアマネージャーでさえ、決定権は殆ど与えてられていませんでした。社員の昇格は年功序列制で、それは会社のルールというわけではなかったのですが、慣例となっていたのです。失敗がなく忍耐強い社員であれば、昇格し、給与も上がるようになっていました。業績や成功に対する報酬などありませんでした。しかし、失敗をしてしまうと、キャリアが危うくなってしまいます。ビジネスのために個人がイニシアチブをとることに利点はなく、単にリスクのみがあったのです。

原因がクリア、具体的で、わかりやすいですね。日本のことを全然知らない役員でも理解できる内容です。この後にはその影響についての説明が続きます。

私のスタッフにとっては、この会社が唯一の雇用主であり、それ以外での経験も持たないのです。その結果、彼らの多くは個人のイニシアチブや変革が自分たちのキャリアにとってのリスクであると感じさせられるようになっており、ビジネスのための新しいアイディアを積極的に創造するといった経験もありません。彼らは政府官僚主義者のように行動するのです。政府官僚主義とかつてのうちの会社の日本ビジネスとは類似点がありましたから。

この説明は理にかなっています。原因は日本ではないのですから、影響も日本とは無関係です。そして次には、あなたの考える解決策について話して下さい。

私が最初に行いたいのは、企業文化や行動様式を、他の国の支社のやり方に沿うように変革することです。スタッフやマネージャーの大半は、少しの手助けさえあれば、我々のやり方を学び、自分たちの行動様式を変えることができると、私は考えています。実際、スタッフの中にはすでにその変革を始める準備ができている者もおり、彼らが先導者になってくれると期待しています。もちろん中にはどうやっても変わらないようなスタッフも少しはいるでしょうし、彼らへの対応も考える必要があります。いかにここでの我々のビジネスを変革していくかについて、是非私の考えを聴いていただけないでしょうか。

違いがお分かりいただけましたでしょうか。こういうアプローチを取ることで、問題は具体的で説明できるものとなり、日本のせいなどとされていルものはありません。この例に挙げたような問題は日本の多くの企業で見られる、とお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、それがどうだというのでしょう。あなたは日本の社会経済問題の解決法を見出す責任を負わされた政治家でも学者でもないのです。

あなたの仕事は自分の率いる企業を改善することであり、それはどのようなときでも、非常に実行可能なことなのです。

それ以外のことは、日本問題研究家に任せるべきです。