スティーブンのブログ

Business person reading book

できる人は自分から学ぶ

「ピーター・ドラッカーの本は片っ端から読んでいます。」とつくばインターナショナルスクールのシェイニー・クロフォード校長が私に話してくれたのは、9年近く前のことです。それまでも、それから現在に至るまでも、それに少しでも似たようなことを会社に務めるマネージャーやCEOの方々から聞かせてもらったことは一度もありません。しかしこういった自分で勉強することこそが彼らに必要なことなのです。ですので、クロフォード校長から、私につくばインターナショナルスクールの役員になって欲しいと依頼して頂いた時にも、すぐ受諾させて頂きました。

あの会話をした頃から、クロフォード校長のリーダーシップの下、つくばインターナショナルスクールの生徒数は4倍となり、高校を新設、国際バカロレアの認定を受け、建物も2倍に拡大し、2011年3月11日の大震災・津波の後の経営難を乗り越えて黒字へと転換し、今では保有地面積では日本で一番大きなインターナショナルスクールになろうとしています。自分で勉強する人というのは素晴らしいことを達成するもので、クロフォード校長も明らかにその例外ではありません。

今の時代、自分で勉強できないなどという言い訳は通用しません。私の12歳の息子は、今、YouTubeで見られる素晴らしいオンラインプログラムを使って、SwiftというiOSアプリを作るコンピュータ言語を学び、自分でプログラミングができるように頑張っています。これは無料で受けられるコースです。またこれは私が少し前にギリシャのミコノス島に行った時のことですが、空港に着いてから荷物の受け取りまで少し時間があったので、その間にiPhoneでアクセスできるギリシャ語3分間レッスンシリーズで、できるだけ多くのギリシャ語を学びました。そして空港を出るまでに、ギリシャ語が話せるようになっていたのです。乗ったタクシーの運転手にはどの位ちょくちょくギリシャに来ているのか、と尋ねられるほどだったのですが、私がギリシャに来たのはこの時が初めてでした。

これ程あっという間に自分で勉強するためのマテリアルにアクセスできるような時代は、今までありませんでした。現在では、学習そのものより、自分が学びたいことを何でも学ぶ方法を知っているかどうか、ということが、教育において大きなウエイトを占めるようになっています。

クライアントであるCEOの方に営業チームの能力を向上させるための手助けをして欲しいという依頼をして頂くことがありますが、その際に営業スタッフからよく耳にするのは、会社が十分なトレーニングをしてくれない、という不満です。しかし彼らに営業に関する本を読んだことがあるか、と尋ねると、手を挙げるのは大抵二人かそれ以下ですし、読んだことがあると言った人でも、2冊以上読んだ、とか、最近読んだ、という人は殆どいません。10年以上やっている営業のプロが、営業に関する本を一度も読んだことがない、などというのはおかしいと思われませんか。

経営幹部やシニアレベルの地位にある方々でも、自分に必要な能力が欠けていると分かっていながら、それでも自分で勉強しようとしない人が数多くいることには、私もいつも驚かされています。最近にも、米国会社の日本オフィスの営業担当副社長と話していた時に、そのようなことがありました。彼は米国本社との異文化であるが故のコミュニケーションの問題を抱えており、私に助けて欲しいと言ってきたのです。彼は本社の役員たちを説得して、日本ビジネスに投資してもらいたいと思っていたのですが、多分彼らは日本をそう重要な市場と考えていない、とのことでした。

「どのような投資対効果検討書を用意されているのですか。」と私は尋ねました。

「投資対効果検討書?」というのが彼の反応でした。そのようなものを用意するどころか、その作り方さえ彼は知らなかったのです。

「何が問題なのか分かってきたような気がします。」と私は言いました。「異文化間コミュニケーションが問題なのではないと思いますよ。」

異文化間などのいわゆるコミュニケーションの問題というのは、気持ちの問題であり、いつでも修正可能な他の問題点を見えなくしてしまうものです。

またこれは別の企業でのことですが、CEOの依頼により私がコーチングさせて頂く事になった戦略部長は、ビジネス戦略が何か、という事を理解しておらず、戦略開発などできるわけがない、という状態でした。彼に戦略についての本を読んだことがあるか聞いたところ、やはりその答えはノーでした。

「そのうちにやれば良い、などという考えは捨てて、東京の大きな本屋のどこでも良いので、今日、行ってください。戦略に関する本が数多くあるはずです。日本語でも英語でもいいですからとにかく一冊読んでください。」と私は言いました。

「どれがお勧めですか。」彼は聞き返しました。

私は「自分で面白そうだ、と感じた本をとにかく何でもいいから選んでください。戦略の理論など、だいたい同じです。とりあえず一冊読んだら、もう一冊読むんです。」と答えました。

しかし彼は未だにこれを実行に移していません。彼は「忙しすぎて・・・。」と言っており、多分「戦略」を学ぶには時間がかかるから、と思っているのだと私は推測しています。私はCEOにこの戦略部長は解雇した方が良い、とアドバイスしました。自分で学習しようともしない人を手助けできる訳はありませんから。

私の考えでは、まず自分から何らかの方法で学習をしようとさえしない社員に、会社がトレーニングや教育を行ってあげるべきではありません。

自分で学習することは、エクセレンスの表れです。

優秀な社員が誰であるか見極めたいのであれば、自分からまず学習をしようという姿勢の社員を探してみること。 Click To Tweet

優秀な社員が誰か、あなたはご存知ですか。もしご存知でないのであれば、先延ばしせず、すぐに調べてみて下さい。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください