スティーブンのブログ

Hands outstretched with palms up with white sleeves holding generic people.

替えの効かない人などいない

どのようなビジネスでも、その成功が主要マネージャーや重役の才能にかかっているということは滅多にありません。ある重役は会社にとって絶対不可欠な存在である、などというのは誤った思い込みに過ぎず、他の社員の能力を見過ごしてしまったり押さえつけてしまったりする原因となっています。次世代リーダーとなるべき社員たちが目の前にいるのに見えていないなどというのは、よくあることです。

大手ヨーロッパ企業日本支社のCEOから聞いた話ですが、彼は自社のいくつかの部門のトップに業績を上げさせるためにプレッシャーを与えることに、乗り気ではありませんでした。つい先日、西日本全体を担当していた営業部長が辞めてしまったばかりで、結果、営業チームの半分の社員をまとめるリーダーがいない状態だった時です。この営業部長は、まだ十分な経験もなかった時にCEOによって昇進させられた社員だったので、CEOはその事で自分を責め、もう二度と同じ「過ち」は繰り返したくないと思っていたのです。

しかしそのような不安には何の根拠もなかったことがわかりました。東日本担当だった営業部長がこれまで以上の責任とチャレンジを受け入れ、自分から日本全体の営業を指揮し始め、その指導力の高さの素晴らしさを証明したのです。このことが会社にもたらしたのは、より良い統率の取られた営業部と能力の上がったシニアリーダーであり、結果、大変高いレベルの次世代リーダーが誕生した訳です。もし西日本担当の営業部長が辞めなければ、この会社の状況はひどいものだったでしょう。他の重役たちに対しても、CEOが遠慮する理由などありません。

他の某ヨーロッパ企業日本支社のCEOも似たような体験をしました。彼の会社では、直販マーケティングと営業担当の部長が急に辞めてしまい、大規模な改革プロジェクトの真っ只中に、担当部門のリーダーがいなくなる、という状況に陥ったのです。この部長はそれまでにも色々問題を起こしており、実際CEOも彼を解雇することを考えていたこともあったのですが、もし解雇すればビジネスにも改革プロジェクトにも影響が出ることを恐れ、実行はしないままでした。

部長が辞めた後、彼よりレベルの低かったマネージャーが指揮を取るようになりました。彼は必要なことを学び、結果、前の部長よりはるかに素晴らしいリーダーであることを証明してくれました。それまで彼にそのようなリーダーシップ能力が備わっているなど、周りは知らなかったのです。彼の能力を目の当たりにしたCEOが思ったのは、何故、前の部長をもっと早急に解雇しなかったのか、ということでした。

ビジネスにおいて替えの効かない重役などいません。もしそのような重役のいる企業は、深刻な特有の問題を抱えていると考えられますが、私はそのようなケースを実際に見たことはほとんどありません。

業績の上がらない重役の辞職や解雇によってダメージを受けた企業など見たことはありません。しかし、逆にそのような重役をずっと雇用し続けた会社は、必ず大きなダメージを被っています。 Click To Tweet

あなたの会社でも、ビジネスの成長を妨げているにも関わらず、その後継者がいない、あるいは簡単に見つからない、という理由から、成長を強く促したり解雇したりすることに躊躇してしまうようなマネージャーはいませんか。もしいるならば、考え直してみましょう。

能力とは、すでに持っている知識より、新しいことを学びたいという思いが影響するものです。現在の能力に関わらず、次世代リーダーとなるのは、すでに学び終わった人々ではなく、常に学ぼうという意識の高い人々なのです。

凡庸な人材を許容する必要などありません。あなたの会社でも、学ぶ意識の高い人々が目の前に隠れている確率は高いと思います。あなたが邪魔なものを取り除いてあげさえすれば、彼らはどのような時でも欠けた部分を埋めるべく、成長を見せてくれるでしょう。そのために必要なことは、あなたが勇気を持ってそれを行うことなのです。


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