スティーブンのブログ

Labor Shortage? No Such Thing!

労働力不足など存在しない

人材不足を嘆く人が多くいますが、それは実は想像上の産物に過ぎません。優れた能力を持つ人々は十分存在しますし、あなたが正しいやり方さえすれば、そういった人を雇うことも可能です。

先週の記事には労働力不足と言われる時代にでもビジネスを成長するために何を手放さなければならないか、ということを書きました。今週は、何に取り組むべきかについてお話ししたいと思います。そのトップ4は以下の通りです。

1. 社員からの紹介を利用し、また積極的に紹介をするように頼むこと。

ある米国ハイテク企業のCEOは、中間レベルのマネージャーを雇うことに苦労していましたが、東京ベースの人材会社がやっとの事で素晴らしい人材を見つけ、彼も雇用オファーを受諾してくれました。その彼の出社1日目のことです。CEOは同じフロアにいるマネージャー達の多くが親しげに彼に挨拶し、おめでとうという声をかけていることに気がつきました。中にはハイタッチをしているマネージャー達まで見受けられました。実はこれらのマネージャーは、彼が同じ業界で以前の会社に勤めていた頃からの知り合いだったのです。つまりこのCEOは、社員達がすでに知り合いであった人を、そうとも知らずに人材会社にわざわざ手数料を払って探してもらったということになります。その日CEOは、社員全員に、知り合いの中でも優秀な人材3人の名前を教えて欲しい、と社員それぞれにリクエストしました。その知り合いが現在求職中でなくても、です。

優秀な人材を雇用、維持し、凡庸な人材は避ける、ということを徹底させるべきである理由はここにもあります。優秀な人の周りにはやはり優秀な人が集まる傾向があり、もし信頼する友人が彼・彼女の会社での雇用の機会があること、そしていかにその会社が雇用主として素晴らしいかを持ちかけてくれば、かなりの説得力があるはずです。ここで注意したいのは、金銭的なものも含め、紹介してくれることに対しての褒賞となるようなことをオファーすべきではないということです。お礼をもらうためではなく、お互いのため、そして紹介者が本当に自分のことを考えてくれた上での紹介であるということが、紹介された人にとっていつでもクリアであるようにするべきです。そこに紹介に対するお礼の報酬のようなものが入ってくれば、信頼度はずっと減ってしまうものです。

あなたの会社では、社員に知り合いの紹介を頼んでいますか。

2. どうしても必要であれば人材会社に相談しても良いが、その場合はその社のCEOだけに対応してもらうこと。

人材紹介会社を利用する場合は、そこのCEOにご自分で直接連絡し、相談してください。これを人事に任せてたまたま手の空いている担当者をつけられたりしないように。

もう何年も前のことになりますが、私が学生として日本で過ごしていた頃に、未経験で日本語さえ話せなくてもすぐに雇ってもらえるような仕事が二つありました。一つは英語教師、そしてもう一つはリクルーターです。現在でもそういった状況は大して変わっていないように思います。人材紹介の業界でも確かに素晴らしい方々はいらっしゃるとは思いますが、私の経験から言うと、そういった方は例外のように感じられます。

私のクライアントのCEOの方が営業部長となる人材を探していた時のことですが、彼は東京にある6つのトップクラスの人材会社に相談をしました。ところがその6社全てから断られてしまったのです。彼が女性で彼の望む能力を絶対に持っている人材という点にこだわったのがその理由でした。彼は結局人材会社に頼ることなく、素晴らしい営業部長を見つけることができたのですが、一方で人材会社の方はというと、単に提示された条件が不可能ではないが困難そうだ、というだけの理由で、ビジネスチャンスをみすみす見逃してしまうという結果になってしまいました

私のクライアントのCEOの方々からよく聞かされるのですが、人材会社に仕事を依頼すると、軽くあしらわれるように感じられることが多く、依頼して良い結果が出せるという確率も低いのだそうです。人材会社のCEOにはしっかり仕事をこなせ、また相談しやすい人が多いので、相談は直接CEOに持っていきましょう。そうすれば、あなたにきっと優秀な担当者をつけてくれます。その後も、たとえ人事部長が担当者と直接連絡を取り合っている場合であっても、あなたはCEOとのコンタクトを絶やさず、フォローアップをして下さい。

私も依頼されればいつでも、クライアントのCEOを人材会社のCEOに紹介し、助けを求めるようにしています。東京でのビジネス関連のイベントに積極的に参加していれば、人材会社のCEOに出会うことも稀ではありません。しかし人材会社のCEOに知り合いがいなかったとしても、そこに電話してCEOに繋いでもらっても構いません。その時に秘書としか話すことができない場合でも、メッセージを残せば良いのです。他者のCEOからの伝言を受け取っても、折り返し電話をしないような人材会社のCEOなど、私は出会ったことがありません。

3. 都合をつけるために基準に妥協したりしないこと。.

先週の「人手不足と手放すことについて」の記事にも書いた通り、優秀な人材を遠ざけてしまう一番の方法は、社内での凡庸さに妥協してしまうことです。優秀な人々とういのはやはりいつでも優秀な人達と仕事をしたいと思うもので、凡庸さのはびこるような企業は敬遠します。

自社の基準を落としてしまうと、ビジネス業績に影響が出るだけでなく、将来素晴らしい人材に来てもらう能力も低下する。そうして悪循環が始まってしまうのだ。そのようなことが起こらないよう、注意して頂きたい。 Click To Tweet

先ほど、基準を下げることなく女性の営業部長を雇うことにこだわったCEOの話をしました。彼の場合は時間をかけて結局上手くいったわけですが、周りの人々からは、女性を雇いたいのならば基準の方は妥協しなければならない、というアドバイスをされたそうです。もちろん彼がそのアドバイスに従うことも簡単にできたはずです。実際、男性であったなら能力不足と思われるような女性の候補者も数多くいました。

しかしこのCEOは本当にこだわっていました。そして結局彼が雇った女性は、それまでにこのポジションに就いた社員の中でも、最も素晴らしい部長の一人となったのです。本当に会社のためになる素晴らしい人材に来てもらいたいのであれば、彼らにとって一番魅力と感じられるのは成功であり、彼の会社ではそういった人々を惹きつけるための要素がいくつか欠けていたのでした。今ではこの会社は、時間がかかることもありますが、それでも必要な人材に来てもらうことができるようになりました。その理由は求める人材に対して妥協することがなくなったからです。

4. 価値の高い新規ビジネスを行うこと。

前回の人手不足と手放すことについて」という記事では、高価値のビジネスのためには、例え現在利益を出しているビジネスであっても、それがやたら労働力を要するものであればそれを手放すべきだと述べました。それが意味することの中には、新しい技術、製品、顧客、市場、販売プロセス、そして配達方法といった価値を創造する新しいチャンスを常に構築するということが含まれています。

先週の記事で触れたある企業も、高価値で大変な労働力を必要としない企業向けのビジネスモデルに力を入れるため、利益は上がっているけれども労力を必要とする小売市場ビジネスを減らしていっています。そしてその企業向けのビジネスの方では、素晴らしい結果を出しています。また別の会社では、収入の約半分を生み出しているけれども、社の戦略には沿っていなかった製品ラインを廃止し、独自のテクノロジーに基づいた最も価値の高い製品に力を入れることにしました。結果、収入は減少したのですが、利益は上がり、営業チーム全員をその価値が最も高く競争力もある製品の販売に移行させることに成功しました。

しかし、高価値ビジネスに取り組むことは、同規模あるいはより小規模の労力でより利益を出すことだけを目的としているわけではありません。新しいビジネスは新しい人材を企業に惹きつけ、またそれはどこにでもいるような人材というわけではなく、企業にとって最適な人材です。志が高く才能もあるような人々は、成長の機会に魅力を感じ、その成長の為に最適なのは、フレッシュなビジネスを先導するチームに加わって、それを育て、また自分も共に成長することです。常にビジネスに動きのある企業は素晴らしい社員を常に惹きつけ、また会社に留まりたいと思わせるものです。

労働力不足というものなど存在しません…

…少なくとも優秀な人材を惹きつけるような企業においては。優れた能力を持つ人々は十分存在し、その数はあなたが雇える以上の数なのです。正しいことには取り組み、ビジネスのためにならないようなものは手放しましょう。そうすれば、例え日本においても優秀な人材に来てもらうことは可能です。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください