スティーブンのブログ

危機管理は確実さに勝る

日本の安倍晋三総理は緊急事態を宣言する権限を持っていますが、十分な状況、証拠が揃っていないという理由から、今のところそれを行っていません。しかし、証拠が十分でない、というのと十分でないという証拠があるというのとは、別物です。ビジネスでのリーダーシップでは、そのような間違いを犯してはなりません。

米国と同様、日本ではまだ大規模なCOVID-19の検査は行われていません。一方でとりあえずは伝染のコントロールに成功している韓国、台湾、そしてシンガポールでは、大規模検査が行われています。安倍総理は、日本でのCOVID-19の広がり方は他の国と違って独自のものであると考えているようです。しかしそうでないという可能性もあります。総理の諮問機関によりますと、この先の数週間のうちに感染人数が急増する可能性は十分にあるとのこと。結局何が起こるか誰もわからないというのが現状なのです。日本には十分なデータがないのですから。

戦略と同じく、危機状況下で必要なのは確実さではなく、考えられる想定事項を冷静に書き出し、それらを継続的にいつ、そしてどうやって判断し、もし想定事項が間違っていた時にはどのようにその危機に対応するかというプランです。

安倍総理の言っていることが正しいと考えていらっしゃるのであれば、もし実はそれが結局間違いだった場合、どのような対策を考えていらっしゃいますか。ご自分の考えが正しいか、あるいは間違っているかを常に判断し続けられるためには、何を観察していることが必要でしょうか。危機管理プランを発動させるのは、何があった時ですか。日本が危機状況やロックダウン状態になるなど考えていらっしゃらないかもしれませんが、もしそうなった場合の危機管理プランはお持ちですか。もし日本が非常事態を宣言することとなると既に考えていらっしゃったとしても、この先もし適度な社会距離戦略が続くこととなった場合に対する対応法は考えていますか。

私の成功しているクライアントの方々は、こういったことをちゃんと考えていらっしゃいますし、もしまだそうしていない方々は、今すぐ取り掛かっていただきたいと思います。

自信を生み出し不安を減らすのは、将来起こることの確実性ではなく、何が起ころうとそれに対応できる自分の能力についての自信です。将来の見通しを立てらないでいるとしても、それは同じです。これは社員についても言えることです。危機管理計画とは、単にビジネスを健全状態に保つためだけのものではなく、あなたや社員の精神上の健康さのためでもあるのです。

自信を生み出し不安を減らすのは、将来起こることの確実性ではなく、何が起ころうとそれに対応できる自分の能力についての自信である。 Click To Tweet

ビジネス上の不確かさと同様、あなたと社員の個人的な不確かさにも目を向けなくてはなりません。ある会社の役員の方から打ち明けられたのですが、彼女は現在在宅勤務となっており、不確かさや不安を感じているのだそうです。自分、あるいは子供達が病気になったらどうすれば良いのか、英語の話せる医者に診てもらう事はできるだろうか、病院のサービスを受ける事は可能だろうか、自分と夫が同時に病気になったら誰に子供を見て貰えば良いのだろうか、といった考えで頭が一杯になるといいます。

こういった疑問からくる不安はもちろん、彼女の精神状態も仕事上の効率にも影響を与えていました。もっともこれらの疑問の殆どは、簡単とはいえなくとも、誰に質問すれば良いのか、ということさえ知っていれば、比較的シンプルな解決方法があるものです。こういった想定ケースに対してクリアな対策方法を用意しておけば、彼女の不安を取り除くのにかなり役立つでしょうし、彼女のような不安を抱えている人は他にも多く存在する筈です。

現在の危機に冷静に対処し自分のビジネスとその社員をリードしたいと考えているのであれば、ビジネスのことだけ考えるのではなく、落ち着いて危機管理という視点から考えて下さい。ご自分、そして社員達の個人レベルでの危機管理の重要さを軽く見てはいけません。結局のところ、あなたがどれだけビジネスの危機管理プランに自信を持っていたとしても、そのプランを実行できるのは社員なのです。何が起ころうと、スタッフ個人個人が自分で対処できる自信を持っていることを確認して下さい。個人レベルでの自信が存在して初めて、ビジネスに対する同様の自信が作り出せるのです。


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