スティーブンのブログ

「最高の人材」など存在しない

優れた人材に来てもらいたいのであれば、社会に「職場として人気のある」企業と受け止められることは良いこととは言えません。

あるヨーロッパの会社から日本支社へ出向している重役の方とお話しした時、彼は優秀な人材を雇用するにあたっていかに不利な思いをしているかを嘆いていらっしゃいました。日本で仕事を探している人達は日本企業以外は避けがちで、外資系の会社の安定性を疑問視しているというのです。確かに外資系の会社は、会社の業績が芳しくない時にはレイオフを行い、業績が思わしくない社員も解雇する傾向があります。そのため、この重役の方の会社では、本社が海外にあることはできるだけ強調せず、ポリシーにまではせずとも、日本の終身雇用制や年功序列制に似たようなものを取り入れようとしました。

それでも彼の会社には、大した人材は来なかったといいます。彼によると、マネージャー達は受動的で成功しようという意欲にかけ、常に上からの指示を待ち、例え指示があってもその行動はのらりくらりとしているのだそうです。英語やそれ以外の外国語を話せるのはほんの一握りで、また学ぼうという意欲を持った人も殆どいません。この企業はグローバル企業だというのに、その社員の中で海外に行ったことがある、或いは行きたいと思っている社員の数も大変少ないのだそうです。

しかしこの重役の方は間違っています。この会社に日本にいる優れた人材が来なかった、という訳ではありません。単に、来た人材は優秀ではあったけれども、この会社に不向きだった、というだけです。

世界中のどの企業を見ても、年功序列制や終身雇用制と行ったシステムは、社員の積極性ややる気の欠如の根本的な原因となっています。それは日本に限ったことではないのです。ですので、企業が力強さやダイナミックな人材を求めているのであれば、そのようなシステムを真似たりするべきではありません。日本でも海外でも、能力に基づいた昇進制度を取り入れている企業には、仕事ができ、自分の能力に自信を持ち、成功しようという意欲を強く持つ人材が集まって来ます。有名大学卒かどうかなど、関係ありません。大切なのは姿勢や態度、能力なのです。

グローバルな考え方のできる人材を求めているのであれば、自社を日本企業のように見せる必要など全くありません。明らかにフランス系とわかる企業であれば、フランスが好きで、フランス語が話せさえもするような人材を惹きつけます。同じことはアメリカ、イタリア、ドイツなど、どこの国の企業にも当てはまります。グローバルな考え方のできる人材はグローバル企業に魅力を感じますし、そういった人たちは、外国語に長けていたり、そうでなくとも少なくとも言葉を学ぶ意欲を持ち、日本国外に広がる世界に対し、好奇心とオープンな態度を持って接します。

誰の目から見ても最高な人材など存在しません。大切なのはあなたの企業にとって最高な人材を見つけることです。できる人々というのは、一般的に魅力的なものよりも、自分にとって魅力のあるものを追い求めます。あなたも自分の会社にとって最適な人材に来てもらいたいのであれば、勇気を持ってありのままの姿をさらけ出して下さい。他の企業の真似をするのではなく。

普通であることをやめれば、普通でない、優れた人々を引きつけることができるのです。どちらを選ぶかはあなた次第なのです。


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