スティーブンのブログ

data analyis

データを重要視する官僚主義に立ち向かうには

何か決定をする時にデータが必要になることはありますが、それ以外に必要なデータなどありません。しかし私の経験から言うと、本社に提出されるデータの多くは、その殆どが必要とされていないものであったり、使われることのないものであったりするようです。ある時点で何かを決定するためにあるデータが必要となり、それをきっかけに関連データまで集めるように指示された、などという辞退となったのかもしれません。しかしその数年後には、その元々の大切な決定事項が何だったのかさえ覚えている人はまずいないでしょう。

ある企業では在庫があったにも関わらず、既に予想されていた売り上げ高を達成していれば顧客からのオーダーを受け付けないという習慣が、営業チームにありました。売上予算と実際の売り上げを合致させるため、というのがその理由です。結局のところ予算の正確さも業績評価指標だから、というのが彼らの言い分でした。

予測されていた以上の売り上げを上げれば報告書にその差異が現れてしまう、ということは、企業の利益にどのような影響が出ようとも、この営業チームにとってはダメなことだと考えられていたのです。もちろんそれは、在庫商品を廃棄しなければならない、ということでもあります。もちろん予想以上に売り上げを出した素晴らしい顧客からのビジネスを断り、顧客と自社両方のビジネス機会を失ってしまった、というのは言うまでもありません。

これはまた別の企業の日本支社での話ですが、そこでは毎月細かい報告書を本社に提出することが義務付けられていました。このデータを集めてまとめるのは、その仕事専門の小売データアナリストでしたが、このポジションはしばらく空いたままで、適任者が見つかるにはしばらくかかると思われていました。しかしこのレポートは必要なものと考えられていましたので、日本の営業部長が多忙な中、残業や休日出勤をしてまで期日までにデータを準備しなければなりませんでした。この部長は営業担当者として会社の為に素晴らしい業績を上げていたのですが、このデータの準備の為に過労に陥ってしまう恐れが現実味を増してきました。健康にまで影響が出てきて、彼は会社を辞めることまで考えるようになってしまいました。

私はこの営業部長に、本社の役員に連絡をしてこのデータをリクエストしているのは誰かを聞き、日本支社で現在報告書をまとめることが難しいという状況を説明すること、そして本当に必要な情報は何か、そしてそれはどういった理由で必要なのかを説明してもらうようにアドバイスしました。

その報告書に基づいてどのような決定がなされるのか、というのが大切なことで、ひょっとしたら本当に必要な情報は役員たちが思っているものと異なる可能性もありますから、報告書の目的についても聞くべきなのです。

この営業部長は、本社役員にそのような質問をすることさえ考えてたことがありませんでしたが、話し合いの結果、必要とされていると考えられていたデータの殆どは、実は必要ないという結論に至ったのです。今では彼は月に一度だけ日本ビジネスについて電話で簡潔に本社に報告し、それで十分ということとなりました。現場で働く彼との会話からは報告書に書かれた膨大なデータポイントよりずっと多くのこと、それも知らされるべきことがしっかり伝えられますから、その方がずっと良いという結果に落ち着いたのです。

優秀なマネージャーの方々が何か決定をする際には、彼らは常に何が一番会社の為になるか、ということを念頭においています。それが例え意味をなさなくなった古い社内の官僚主義やプロセス、決まりに立ち向かうことを意味していても、自分が社内でどのような立場にあろうと、同じことです。

優秀なマネージャーが何か決定をする際には、常に何が一番会社の為になるか、ということを念頭においている。 Click To Tweet

最初に挙げた予測以上の在庫販売を拒んでいた会社では、その後結局営業部長が社長に直談判するところまでいき、社長はそこで初めてそのような慣習があるということを耳にし、激怒しました。どんどん上の人間に掛け合い続ければ、どこかで本当の利益について考えてくれている人に行きつくものです。

あなたの会社では、社員があなたに問題点を知らせてくれるような環境はありますか。もしそうでなければ、彼らにどうするべきかを教えてあげて下さい。そしてもしあなた自身もそのやり方がわからないという場合は、私にご連絡下さい。私の作成した「官僚主義に立ち向かうための6つの方法」のサマリーを送らせていただきます。


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