スティーブンのブログ

まず変化に取り組んでから、企業文化を見直すこと

ご自分の企業において迅速な変革を起こしたいと思っていらっしゃるのであれば、文化的なことは後から考えましょう。それは自然と何とかなるものです。それより社内での新しいやり方にフォーカスすべきです。行動様式の変化は新しい企業文化を生み出すものであり、その逆ではありません。社員の行動を改革すれば、文化もそれについてくる筈です。

文化とは、単に人の行動様式から出来上がったものであり、これは国の文化でも、企業文化でも言えることです。例えば、ビジネスのトップの方々がよくイノベーションを起こすためには企業文化を改革しなくてはならない、とおっしゃるのを耳にします。彼らがマネージャーや社員に望んでいるのは、会社上層部からの指示を待って行動を起こすことではなく、ビジネスを改善するためのアイディアをどんどん自分から提案してくれることです。彼らは、自社の社員がイノベーションを起こすだけの能力があるかどうかも定かではない、などと付け加えることもあります。ここでは「文化」という言葉を使ってはいますが、彼らが実のところ求めているのは、態度の変化なのです。文化の改革などというと大変なことのように聞こえますが、人の行動様式を変えると考えると、それは大体の人が考えるよりずっと簡単なことです。

例を挙げましょう。あるリーダーの方は数年間、自社の文化をもっと斬新なものにしたいと考えていましたが、大した結果を出すことはできませんでした。彼は経営陣の現在のマネージャー達ではできないことなのか、それともイノベーションを進ませることができないのは日本文化に依るものなのか、考え始めました。

私は、彼とその経営陣チームと半日を過ごし、シンプルなワークショップを行いました。その結果、彼らは計約40のビジネスイノベーションアイディアを出し、そのうちの4つをビジネスケースとして開発することにし、さらにそのうちの3つはテストをし実践するのに値するアイディアということになりました。もしうまく行けば、この3つのアイディアだけでも、売り上げを劇的に改善し、18ヶ月以内には10対1のROIという割合の最終的な収益の伸びを実現させることができるようなものです。これほどの効果が望めるようなチャンスは稀ですが、このチームはそのようなアイディアを3つもほんの数時間内に生み出し、それ以外にもまだ検討しなくてはならない新しいアイディアを、少なくとも24個ほど出したのです。

うまく行き、成功をもたらしてくれるような新しいやり方を取り入れるほど、人の行動に変化を起こすのに説得力のあるものはないでしょう。このワークショップが終わるまでには、エグゼクティブマネージャーたちは、ワークショップで学んだばかりのプロセスを、自分たちだけでも実行する決意を固めていました。

私はクライアントを成功に導き、ワークショップを通して彼ら新しいやり方についてワクワク感じてもらうことは非常に得意なのですが、ワークショップ後、実際にそのやり方を維持し続ける、というのはできることなのでしょうか。

成功やワクワク感を1度のワークショップだけで経験する、というのはまず十分だとは言えません。日常、絶え間のない仕事の中、どのようにしてマネージャー達にコミットし続けてもらえるのでしょうか。結局のところ、新しいやり方をやめてしまったら、企業文化も昔のものに戻ってしまいます。先ほど述べた通り、文化とは単に人々の行動様式から出来上がったものなのですから。

持続性の鍵は、私が呼ぶところのPASSにあります。PASSとはプロセス(P)、説明責任(A)、スケジューリング(S)、サポート(S)の4つを指します。

  1. プロセス:社員は新しいやり方について、教育を受ける必要があります。このやり方は何らかの形で文書化されるべきであり、そうすれば必要に応じて参照することも可能になりますし、他の社員に教えたり、そのやり方を実行しながら改善していくこともできます。
  2. 説明責任:リーダーは、各マネージャーに、新しいやり方を実行する責任を負わせるべきです。業績に対する責任だけでは足りません。
  3. スケジューリング:重要なことであれば、それを行うことができない程忙しい、などということはない筈です。もし実行していないのであれば、優先順位をちゃんとつけていない、ということになります。マネージャーが忙しすぎて顧客に会えない、とか、上司とのミーティングや電話会議に参加できない、とか、海外本社が企画した会議に出席できない、などということはほとんどありません。こういった予定はしっかりスケジュール帳に組み込まれており、優先されています。本当に新しいやり方やイノベーションに関連したことを持続させるためには、それらも重要事項として予定に入れ、最上の顧客とのミーティングと同様の優先順位のものとして扱うべきです。
  4. サポート: 大きな変革を起こす際には、殆どの人が通常以上のサポートを受けることによって助かります。それはコーチングやメンタリング、アドバイス、同僚との協力といったものです。途中で挫折しそうになることは十分予想されますが、そんな時にサポートがあれば、方向性を失わなかったり、不確かさの中でも歩み続けるといったことが可能になったりします。

あなたの会社でこのPASSをどのように実践するかはあなた次第ですが、言えることは、変革を持続させるためには、何らかの形のPASSは必ず必要となります。

成功したトライアルほど、説得力のあるものはない。 Click To Tweet

あなたも自分のやり方でPASSを実践してください。そうすれば変革は持続する筈です。


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