スティーブンのブログ

公平であることなど忘れ、えこひいきすること

フェアであることは、同様な扱い方をする、ということではありません。それは人々の才能を活用する機会を公平に与えるということです。才能のある人を特別扱いすることには、何の間違いもないのです。

某企業の営業担当の副社長は、日本人チームを率いる非日本人です。ある時彼女は、社の英語が上手なジュニアレベルの営業担当者が、シニアレベルのマネージャーと重要な顧客とのミーティングでの会話を手助けすることに賛成しました。彼女のスタッフの中でもこの社員の英語力は優れていましたし、それ以外の社員と比べても、彼の能力はずば抜けていました。ところがこの副社長によると、この営業担当者も含め、社員やマネージャーたちの中には、彼のようなジュニアレベルの社員が、シニアレベルのミーティングに参加するのはアンフェアだと文句をつける人たちがいたのだそうです。困った彼女は私に、彼女がえこひいきをしているように感じられないように、「日本式のやり方」でこの状況を扱えば良いだろうか、と相談してきました。

この問題を解決する「日本式のやり方」など存在しません。日本だろうが海外であろうが、凡庸な人たちはいつでも優れた人々に嫉妬心を持つものです。私はこの副社長に、公平さについての懸念を示した人たちにはこのように答えるよう、アドバイスさせていただきました。「私は公平にしているし、えこひいきもしているわけではありません。あなたの英語の能力が上がれば、あなたにだって同様な機会を与えることができるんですよ。」

彼女はもちろん私のアドバイスを受け入れました。彼女がやったことには不公平さのかけらもありませんでしたから。逆に、もし周りの社員が英語の能力に磨きをかけていなかったからといって、このジュニアレベルの営業担当者が自分の英語の才能を使える機会を剥奪してしまうことこそが不公平と言えるでしょう。また、ほかの社員からの嫉妬心のせいで、副社長が自分のスタッフを活用して営業結果を出すことができなければ、それも不公平です。さらに会社役員からビジネス結果を出すように求められているCEOに対しても不公平ですし、投資利益率が意図的に制限されるわけですから、会社の株主にとっても不公平ということになります。

ある人事の責任者から最近直接聞いたことですが、彼女の会社での最大の問題は、多くの社員が公平に扱われていないと感じていることであり、現在一番力を注いでいるのが公平さを確保することなのだそうです。彼女の言う公平さとは、報酬における公平さ(同レベルの地位の社員は同様な報酬を受け取ること、報酬金額は業界基準に沿っている、など)です。しかし、ビジネスにとってこれは誤った考えといえます。凡庸なビジネス結果や凡庸な社員が欲しいのであれば、平均報酬以上のものを払う必要などありません。卓越さには市場価格などつけられません。

優れた人というのはいつでもより多くの報酬を要求し、また機会へのアクセスも要求する。 Click To Tweet

誰もが同様の制限を受けるべきなどと主張するのは、凡庸な人だけです。

ビジネスで卓越性が欲しいのであれば、不公平であることは重要です。懸命なビジネスリーダーはえこひいきをするもので、あなたも誰が文句をつけようともそうするべきです。


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