日本にはプロセス主導の考えに縛られた会社が多すぎます。逆に本当に必要なのは、十分に考えることを大切とするプロセスなのです。プロセス主導の考えはプロセスにしっかり一貫して従うことを必要とし、日本人が大変得意とするところです。一方で考えることに重きを置くプロセスは、不測の事態に視点を据えています。状況により、とる行動が変わってくることになります。
会社には物事を正しく行うことに必死になるマネージャーがたくさんいますが、社長が実際彼らに望んでいるのは正しいことをやることに関心を持ってもらうことなのです。正しいことをやるためにはとにかく頭を使う必要がありますから、実はこちらの方が難しいことと言えます。また、これにはリスクもあります。プロセス主導の考えにおいては、どのような結果となったかに関わらず、決まりに従ったかどうかで個人個人の評価が行われますが、考えることを大切とするプロセスでは、柔軟な対応が求められ、結果によって成功、失敗の判断がされるわけです。
あなたの会社のプロセスは、考えることに重点を置いていますか。私がこれまでお目にかかった会社のリーダーは、程度こそ違いますが、もっと考えることを重要視するプロセスを欲し、また期待している方々ばかりです。
私が会社の文化を理解し見定めようとする際には、評価される行動、罰せられる行動、そして特になんの評価もされない行動を特定します。ルールがはっきりとしている場合もあれば、はっきりはしていないが理解はされていたり、また個人的な経験や他人の経験からのみ特定できる行動もあります。
どうすれば、あなたの会社において、考えることを大切とするプロセスを広めることができるでしょうか。また広まらない原因は?無視されるのはどんな時でしょう?まずそこから取り組めば、それが社員の考え方や働き方に変化を促す第一歩となるのです。