意味のあるエンパワーメント

A businessman pressing an Empowerment button on a transparent screen.

社員に権限を与えると、モチベーションにもなるし、ビジネス結果を上げる要因ともなり得ます。それを正しいやり方で行なった場合のみ、ですが。一見するとエンパワーメントのように思われる形だけのエクササイズほど不信感を生み出すものはないということは、しっかり覚えておいて下さい。私もよく目の当たりにすることがあるのですが、マネージャーの方々が部下にエンパワーメントを感じてもらう為の無理な試みをすることがあります。それは人事マネージャーからの指示によるものであることが多いのですが、実はその人事マネージャーも、間違ったやり方のエンパワーメントが引き起こす問題についてなど全然わかっていなかったりするものです。

運命予言者は無視せよ

man and woman look at the city

仮定をすることから生ずる不安は、それがどれ程起こり得そうな仮定に基づいたものであっても、その度合いを測ることなどできません。誰にだって、自分の気に入らないことに関して、その将来を勝手に予言することはできるのですから。唯一予言できないのは、未だ誰も成し遂げてないことだけです。 

ダイバーシティーではなく、エクセレンスを選択すること

Business meeting talking about excellence and diversity.

ダイバーシティー(多様性)を目標に掲げるビジネスリーダーを目にすることがありますが、それは間違っていると思います。大切なのはダイバーシティーではなく、エクセレンス(卓越する事)です。人材の多様性は、その結果として自然についてくるものなのです。

凡庸さを習慣としないこと

Leader holding up employee who stands out from mediocrity and tradition.

退屈なマネージャーのことを典型的日本人と揶揄する人を見たことがありませんか。その呼び方は半分しか合っていません。現状を正確に表すには、典型的、というところを凡庸という言葉に置き換えれば良いのです。世界のどこでも言えることですが、日本でも、凡庸さが典型的であるなどということはありません。

NIH症候群

Two white puzzle pieces on a chalkboard with a chalked in lightbulb. Puzzle piece plus puzzle piece equals lightbulb going off.

NIH症候群(自社開発主義症候群)は別に日本特有のものではなく、世界中のどこにおいても、妥当と思われる組織の改良や変革に対する消極的な抵抗の中でも最もよく見られるもののひとつです。自社開発主義にこだわる人々は会社のためを思って警告を鳴らしているようなふりをしていますが、実のところは自分個人の利益のためにそうしているにすぎません。

新しくCEOになられた方へ

Are you are new to your role as CEO in Japan, or have you been a CEO for a while? Below are ten pieces of advice for CEOs in Japan based on issues most frequently raised with me.

社員を挑発せよ

ビジネスにおいて人々のマインドセットや態度に飛躍的な変化を起こしたいのであれば、彼らを挑発することが一番手っ取り早いやり方です。私がここでいう挑発とは、人々から故意に素直な感情を引き出すことです。うまくやりさえすれば、挑発することには何の問題もありません。気を付けて頂きたいのは、挑発的であることと、挑発者となることを混合しないこと。この二つはまるっきりの別物であり、決して挑発者となってはなりません。

マトリクスをマスターせよ

マトリクス組織を採用している企業のCEOの方々が、自分の権限がないことについてぼやくのをよく聞きますが、私の知っている本当に優秀なCEO達はそんな不平をこぼすことは決してありません。彼らは特有の曖昧さを持つマトリクス組織において、しっかりマトリクスをマスターし、権限を行使し、自分そしてビジネスの利益に対する影響力を持っています。あなたももしマトリクス組織を採用しているグローバル企業の日本支社のCEOで、権限が限られていると感じているのであれば、ちょっと考えてみて下さい。その権限の正しい使い方さえ知っていれば、実は自分が思っていたよりずっと大きな力や権限を持っていることがわかるかもしれません。

替えの効かない人などいない

Hands outstretched with palms up with white sleeves holding generic people.

どのようなビジネスでも、その成功が主要マネージャーや重役の才能にかかっているということは滅多にありません。ある重役は会社にとって絶対不可欠な存在である、などというのは誤った思い込みに過ぎず、他の社員の能力を見過ごしてしまったり押さえつけてしまったりする原因となっています。次世代リーダーとなるべき社員たちが目の前にいるのに見えていないなどというのは、よくあることです。

会社は自分のスタイルに合わせること

私が知っている日本に駐在している外国人CEOの中でも特に成功している方々は、自分のリーダーシップスタイルを会社の文化に合わせるなどということは、決してやりません。彼らは逆に企業文化の方を自分のスタイルに合わせます。これはあなたにもできることです。

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