スティーブンのブログ

日本の育児休暇の実態

日本の育児休暇は最長で1年間取れ、世界でも最も寛容なものですが、それでも新たに父親となった社員が育児休暇の申請をすると、マネージャーがすんなり受け入れてくれないこともあります。政府が導入した法律は、より良い勤労スタイルを達成するために全然役に立っていないのが現状です。それは、法律が労働過多の原因ではないからです。残業の多さにせよ、育児休暇の取りにくさにせよ、その根本にある原因は政府や企業のルールに基づくものでは決してありません。

原因はどの場合でも、リーダーシップ能力の欠如にあります。

多くの日本企業では、日本人及び外国人マネージャーもスタッフも、育児休暇をリクエストしません。スタッフがリクエストしないと、マネージャーは育児休暇に興味がないものと見なしてしまいます。そしてマネージャーが何も言わなければ、スタッフの方は、育児休暇を認めてもらえないだろうと取ってしまうのです。理論上は殆どの男性が育児休暇を良いものと考えており、自分たちも利用したいと思っているのですが、同僚やマネージャーによく思われないだろうと感じているために、躊躇してしまっています。

権利があるのにそれを活用する人が殆どいないという状況では、法律やルールなど、まるで役に立たなくなります。

アメリカ企業の日本支社のCEOに聞いた話ですが、あるマネージャーは忙しい時期には全ての社員が必要なので、育児休暇を取らせなかったと言います。もちろんこのマネージャーの部門が忙しくないことなど、殆どありません。このマネージャーはまた、会社で勤務時間後に同様の趣味を持つ仲間と集まったり、他の社員と交流することを目的に企画されたクラブに、自分の部のスタッフが参加することを禁じました。残業が必要なことがあるから、というのがその理由です。

このマネージャーの超過勤務に対するこだわりは、彼の育児休暇や残業についての考えとは関係ありません。それはリーダーとしての能力に由来するものです。

できるリーダーは、スタッフにクリアな目標を与え、彼らを導き、結果を出すことに責任を持たせるものである。 Click To Tweet

優秀なマネージャーは、最小限の残業を要求するか、或いは残業など必要としませんし、オフィスに常にいることを社員に求めることもありません。スタッフは自分の仕事の目標を達成するために、自分の時間の使い方を調節する自由を与えられています。どのようなプレッシャーを受けても、マネージャーはそれをコントロールします。

逆に能力のないマネージャーは、仕事をこなすものとして捉え、スタッフに与える目的は、曖昧だったり、それを与えない場合さえあります。仕事のトレーニング以上のこと、例えばメンタリングなどしませんし、スタッフに結果を出すよう責任を与えることも殆どありません。これはクリアな目的が殆どないことの当然の結果でしょう。このようなマネージャーには計画性も大したコントロールもありません。彼らは、何か緊急の事態が起こった場合や、上からの命令を受けた時のために、スタッフを常に待機させておくことが大事だと感じているのです。こういったマネージャーは、もし何かうまく行かないことがあった時、運の悪いスタッフのせいにします。スタッフは忙しいふりをして、休みも取らずに常に働き続ける以外、自分を守る方法がありません。つまる所、上司のためにそれ以外の何ができるでしょうか。このようにして育児休暇も贅沢なものと見なされるようになり、それを取ることなどもってのほか、となってしまうわけです。

規則やポリシーは、リーダーシップがうまくいかなくなって初めてその効力を発揮します。あなたが勤務スタイル態度に関して根本的な改革を行いたいと思っているのであれば、政府が何かしてくれるのを待ったり、会社の規則だけに頼って自分で解決しようとしてはいけません。リーダーシップさえしっかりしていれば、ポリシーを行使したり規則を引用したりする必要など滅多にないのです。

その代わりにマネージャーが部下に示すリーダーシップ能力の向上に着手してください。それこそが根本的な原因が存在する場所なのですから。


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